江西省南昌市の夜の風景

先月(2018年10月)、VR世界産業大会の手伝いがあり、中国の江西省南昌市に行ってきました。初めて訪問する都市です。

南昌市は江西省の省都(県庁所在地的なもの)です。昌北国際空港(チャンベイインターナショナルエアポート)があります。現在は日本から行くには北京または上海で乗り換えが必要なです。中心地から40-50分ほど。

北京も上海も飛行機で乗り継ぎができますが、上海から高速鉄道で行くのも便利なようです。(実際にその経路で来ている方もいました。)

江西省はどこにある? 南昌市は「二線都市」

江西省の位置は、アモイがある福建省のとなり。福建省は台湾の西側にある、といえばだいたいの場所のイメージがつきますでしょうか。

天候は、20度を超す日があるので暑いのかなーと思っていたのですが、外は肌寒く室内は窓のあいていないところは暑い…という感じでしょうか。今年の東京は10月も暑い日が時折あったと感じたのですが、そういった日よりもずっと寒く感じました。

トップ写真もなのですが、滞在中、雨の日が何日かあり、折り畳み傘を活躍させました。南昌に住んでいる男性いわく、この時期に雨は珍しいな~ということでした。お客さんに帰ってほしくないってことだね、とも言ってくれました^^

中国は都市に規模等の指標でランクをつけていて、北京などの「一線都市」、続く重慶など直轄市、アリババの本社のある杭州など15都市を「新一線都市」、続くレベルの都市を「二線都市」と呼びます。その下にも「三線都市」「四線都市」が存在します。これらの区分はメディアグループの『第一財経』が指標を設定、定義し、各都市を分類しています。

二線都市は30都市存在し、その多くは省都だそうです。南昌市も二線都市です。雲南省昆明市、遼寧省大連市、安徽省合肥市、福建省福州市、黒竜江省ハルビン市などが二線都市です。このレベルの都市に行くのは、よくよく考えてみたら10年ぶりでした。

ワンダーグループいっぱい! 景徳鎮テイストのショッピングセンターも

私は普段中国に行くと、仕事でなければ北京に行くことが多いです。学生時代、たった一年ですが生活していた場所なので、なんとなく思い入れがあります。当時から今まで、あるいは東京で知り合って交流が始まった友人がいる…といった理由もあります。

北京にいるとそんなに目についたことがなかったのですが、南昌市内をタクシーで移動していると、北京に本拠地のある「大連ワンダーグループ」のショッピングモールとホテルがいっぱいあることに気が付きました。

ショッピングモールは思い返してみれば別の都市でも見た気もしてきます。もしかしたら、江西省の特産である焼き物の『景徳鎮』モチーフのショッピングセンター「ワンダー広場」を見かけたからかもしれません。

景徳鎮テイストのワンダー広場

南昌市の東に位置し、隣の安徽省と接する位置に景徳鎮市があります。宮廷で用いられたり、ヨーロッパや日本に輸出されていた有名な陶磁器を生産していた地域です。

残念ながらこのワンダー広場には入れず…八一広場という歴史的名所付近のワンダー広場には足を踏み入れましたが、テナントを見る時間はありませんでした。ワンダー広場にはウォルマートが入っていることが多いそうです。

ワンダーホテルは快適、Ctripでは禁煙指定が確実ではないので注意

南昌には、ワンダー系列のホテル「ワンダーなんとかホテル」が3件ありました。どのワンダーホテルに行きたいのか運転手さんと認識が一致しているか不安になりました。今回同行した日本企業の方が口々に「南昌は英語が通じない!」と言っていたので、英語しかできない方がワンダーに泊まるとドキドキしそうだな…などと余計なことを考えました。

私は今回、日本からくる女性と同じホテルに宿泊予定で、先方からリクエストをもらったワンダーホテルを予約したつもりだったのですが、もしかすると違うホテルを取ってしまったかのようなリアクションがありました…

泊まったのは「ワンダ レルム リゾート ナンショウ (Wanda Realm Resort Nanchang)万达嘉华假日酒店 」ですが、ややこしいことに「ワンダレルム南昌(Wanda Realm Nanchang)万达嘉华酒店 」という施設もあるのです…ちなみにもう一つは「ワンダビスタ南昌(Wanda Vista Nanchang) 万达文华酒店」です。中国語のがややこしい…。

どこも7,000前後~1万円程度ですが、広さはもちろん、日本基準で言っても清潔なホテルでした。Ctripで予約を入れた後、禁煙リクエストし忘れたー!と思ってメールを送ったところ、数時間で返信が返ってきました。部屋も希望通り禁煙に泊まることができました。

実は、その後宿泊ホテルを1泊3,000円程度のところに移動したのですが、そこは喫煙部屋をあてがわれてしまいました。Ctripでは「禁煙ルームリクエスト」はできるのですが、必ずしも要望には応えられないとの但し書きがあります。喫煙ルームは体調を悪くするほど苦手なので今後は禁煙ルームリクエストが効くワンダーホテルを利用していきたいです。

風光明媚、共産党の建軍の地、そして遊園地

今回は、ほぼ、ずうー・・・・っと仕事をしていたため、残念ながら一切観光はしていません(地元ご飯を一日食べました)ですが、観光名所はたくさんあるようで、話を聞くだけでそそられるスポットがたくさんでした。「まだメジャーでない中国」を体験してみたい方はぜひぜひ訪れてみるといいと思います。

南昌市には「贛江」(ガンジァン)という大きな川が流れ、この川には巨大なライトアップされている橋が架かります。川以外にも数々の湖があり、前半宿泊したワンダレルムホテルからも湖が眺められました。

また「滕王閣」(トンワングー、とうおうかく)という名の7世紀にたてられた楼閣が観光名所です。現存するものは再建されたものだそうですが、街を見下ろすことができ、建物のライトアップを橋から眺めるのもきれいです。

南昌は1927年8月1日に共産党が武装蜂起した場所でもあります。「南昌蜂起記念館」があり、「八一広場」と呼ばれるスポットには記念塔が建てられています。

そして私が意外に感じたのは…遊園地の多さです。狭い地域に3つも遊園地があります。名前は正確には覚えていませんが、写真を載せた景徳鎮テイストのワンダー広場だったか、ワンダーモールなる商業施設の近くだったかにも観覧車のある遊園地がありました。

観覧車は「南昌の目」というものがアジアで2番目だか3番目だかに大きいそうです。本当かな(笑)2~3年前にできたと地元の人は話していたので、多分天津にある「天津の目」のぱくりなんじゃないかなあと何となく思っています。

南昌の目

 

タクシーの相乗りがあったり、外国人が物珍しいのか「一緒に写真とって」と言ってくる大学生がいたり、空港職員が日本国籍は14日間ノービザで滞在できることを知らなくて上司に確認とられたり。これまで体験できなかった中国と接触することができました。

日本人にとっては相当にマイナーな土地だし、北京と比べてしまうとやはり田舎と思うのですが。山東省出身の友人に「ちょっと田舎びた場所だよね?」と聞いたら、いやいやそんなことはないよ、結構発展しているよとのこと。確かにショッピングセンターがあって、つくば市と同じような感覚で生活はできそう。二線都市ってこんな感じなんですね。

タクシーがつかまえづらかったので、運転手さんたちにはWeChatで連絡先を聞いて個別に呼び出しに対応してもらったり、最後には空港で没収にあったハサミを預かってもらったり…ものすごくお世話になりました。次回観光で訪れた折にはお礼に会いに行きたいです。